2009年9月8日火曜日

ドル円が元気&理研の主任研究員逮捕

キウイ円はあまり動きがなく、相場をはってる側もやることなし、です。たまにはこんな日があってもいいとは思いますが、金利差があまりない今は、あまり続いて欲しくないですね。というわけでコメントもあまりないです。

ドル円は…来ました。金が1000台に突入したのもそうですが、ドル安に傾いています。当然ドル円は92円を割れようかといったところ。これでも他の通貨と比べれば甘いんですけどね。80円台突入、もう期待してます。早いですか?

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本日も業界ネタ。独断と偏見。好き勝手に書いてます。

理研主任研究員、背任容疑で逮捕 1100万円架空発注

文部科学省所管の独立行政法人「理化学研究所」(埼玉県和光市)で研究用物品を架空発注し約1100万円の損害を与えたとしたとして、警視庁は8日、同研究所主任研究員和田達夫容疑者(53)=同県志木市館2丁目=を背任容疑で逮捕し、発表した。精密機器製造販売会社「秋葉産業」(東京都豊島区)の代表取締役嘉藤悦男容疑者(76)=茨城県つくばみらい市絹の台6丁目=も同容疑で逮捕した。

ううむ、これは悪質。

テレビ等は官僚叩きが大好きですが、研究者の中にも悪徳官僚真っ青の悪人がいたりします。過去の空出張や架空請求絡みの報道は割と頻繁にされてます。ここ数年の事件の中で最も大きく報道されたのが、研究資金で投資信託を買っていた、というものです。今回はそれを上回るスケールかもしれません。

一部の極めて悪質なケースを除き、このような架空請求に手を出す理由は、政府からの研究資金の使い方に柔軟性がない、というものでした。例えば、単年度で使い切らなければならないとか(架空請求しておき、次年度も資金を使えるようにしておく)、大学の学生や院生が学会発表するための旅費を研究資金から出せないとか(空出張で学生・院生の旅費を捻出)、多くの場合そういった理由だったのです。他には、院生の旅費を捻出するために、一部の院生に「研究を手伝ってもらった」ことにして、謝金を発生させ、それを当該の院生に渡さずに学会発表をする院生全員の旅費としたりとか。もちろん、それはそれでやっちゃいけないことなのですが。

で、そういう事件の発生を踏まえて、研究資金を年度を超えて使うことができるようにしたり、学生や院生に旅費や人件費を支払ったりできるよう、研究資金にも柔軟性が出るよう、改善されてきたわけです。その一方で、やっちゃいけないことをやった場合には、厳しいペナルティが科せられるようになっています。下手すると研究者生命にトドメを刺されてしまいます。

今回の事件は明らかに悪質で、かなりきつい判決や社会的制裁がなされるのでは、というか、なされるべきと思います。研究者もそうですが、業者も他の研究機関からの取引が一斉に停止され、下手をすると倒産ということになるかもしれません。

日本の発展のために使うのだからと、科学技術関連の予算は国民から甘く見られますし、ここ数年の緊縮財政の中でも聖域扱いされてきました。民主党政権下でどういう扱いになるのか、私も含め、業界全体が注目しています。